イームズラウンジチェアの本物と偽物を見分ける方法!購入時の注意点も紹介

イームズラウンジチェアは、1956年にチャールズ&レイ・イームズによってデザインされた、世界中で最も愛されている名作家具です。その洗練されたデザインと究極の快適さから、MoMAの永久コレクションにも選ばれており、多くの人々の憧れの家具となっています。しかし、その人気の高さゆえに、市場には多くの模倣品やリプロダクト品が存在しており、購入時には本物と偽物を正確に見分けることが極めて重要です。

本記事では、イームズラウンジチェアの本物と偽物を見分けるための具体的な方法と、購入時における重要な注意点を詳しく解説します。

イームズラウンジチェアとは

イームズラウンジチェア(正式名称:Eames Lounge Chair 670)は、デザインの歴史における最高傑作の一つです。1956年の発表以来、その時代を超越したデザインと卓越した快適性により、世界的な人気を獲得してきました。

このチェアの特徴は、その構造の精妙さにあります。座面、背もたれ、ヘッドレストの3つの曲面プライウッドシェルが、人間の体の曲線に完璧に適応するように設計されており、高密度ウレタンフォームとともに、長時間座っても疲れにくい究極の快適さを実現しています。さらに、上質なレザー素材とウッド素材の組み合わせが、使い込むほどに風合いが深まり、温かみと高級感を増す特別な家具として機能します。

正規品はアメリカのハーマンミラー社によってのみ製造販売されており、ヨーロッパ地域ではヴィトラ社が正規製造元となっています。1956年から現在に至るまで、継続して生産されており、現在も新品の製造販売が行われています。

イームズラウンジチェアの偽物は存在する?

市場には、「模倣品」や「コピー品」があります。これは、ハーマンミラーの商標権を侵害する形で「イームズ」の名称を無許可で使用し、販売されているものです。「イームズ」および「EAMES」は商標登録されている名称であり、許可なく使用して販売することは商標権の侵害となります。つまり、イームズラウンジチェアという名前でリプロダクト品やジェネリック家具として販売される製品は、ブランドバッグの海賊品と同様の商標権侵害商品です。

イームズラウンジチェアの本物と偽物を見分ける方法

イームズラウンジチェアの本物と偽物を見分けるには、複数の重要なポイントをチェックする必要があります。これからご説明する3つの確認方法を総合的に判断することで、正規品か非正規品かを正確に判断できます。

その①:ラベルと銘板の確認

最も簡単で確実な見分け方は、ラベルと銘板の確認です。本物のイームズラウンジチェアには、必ずハーマンミラーまたはヴィトラのラベルが貼付されています。このラベルは通常、椅子の底部、ベースがシェルに接続する部分に位置しています。ラベルが見当たらない場合は、クッションをずらして確認すると、クッション下に貼付されている場合があります。

本物のラベルには、ハーマンミラー(Hermann Miller)またはヴィトラ(Vitra)の社名と、デザイナーの「Charles & Ray Eames」という表記が明記されています。ラベルはメタル製のプレート、シール、または署名入りのラウンデルなど、年代によって異なる形式が存在します。これに対して、偽物には「MADE IN CHINA」とだけ表記されているか、ハーマンミラーやデザイナー名の記載がありません。

その②:外観部分の詳細検査

次に、チェアの外観部分における細部の品質を確認することが重要です。

ビスの位置:本物のイームズラウンジチェアの特徴として、3つのモールドプライウッドシェル(座面、背もたれ、ヘッドレスト)と2つのアームレストシェルには、外部から見えるビスやボルトが存在しません。すべてのビスは内部に隠されており、唯一見える可能性がある部分はアームレスト部分のみで、その場合も黒色となっています。対照的に、偽物では複数の外部ビスが露出しており、見た目で明らかな違いが判ります。

曲線の美しさと精度:イームズラウンジチェアの最大の魅力は、曲線の美しさです。本物のシェルは、照明による陰影でさえも美しい曲線を描いており、高度な精度で設計・製造されています。一方、偽物の曲線は歪んで見え、美しい曲線を完全に再現できていません。実物を見比べると、その違いは一目瞭然です。

ジョイント部分の品質:本物のジョイント部分は径が大きく、なだらかな突起となっており、構造的に優れた設計が施されています。ボルトは特殊な形状で、容易に取り外すことができません。偽物は径が小さく、目立つ突起となっており、通常の六角レンチで簡単に取り外せます。

その③:寸法測定と座面の確認

最後に、正確な寸法測定により、正規品かどうかを確認する方法があります。

本物のイームズラウンジチェアの正確な寸法は、アームレスト間の距離が約83cm、前後の奥行きも約83cm、座面の高さが床から約38cmとなっています。これらの寸法から大きく逸脱している場合は、偽物の可能性が高まります。ただし、偽物の中には同じ寸法を再現しているものも存在するため、この方法だけを頼るべきではありません。

オットマンのクッション互換性:本物のイームズラウンジチェアとオットマンのクッションは、完全に互換性があり、どちらのクッションでも着用できます。これは精密な製造技術によって実現されています。多くの偽物では、クッションサイズが完全に一致しておらず、互換性がありません。

シェルの層構成:本物のイームズラウンジチェアの現行製品のシェルは7層のプライウッドで構成されています。古いヴィンテージモデル(1956年頃)は5層構成です。層数の相違は、製造年代を判定する手がかりとなり、オリジナル製品であるかどうかの重要な指標です。

イームズラウンジチェア購入時のポイント・注意点

イームズラウンジチェアは高額な家具です。購入前に確認すべき3つの重要なポイントを説明します。

その①:購入先の選定と正規販売店の確認

イームズラウンジチェアを購入する際、最も重要なポイントは信頼できる販売店から購入することです。ハーマンミラーの正規販売店からの購入を強く推奨します。正規販売店での購入であれば、5年間の保証が付与されます。これは新品購入時の納品トラブルや、その後の製品問題が発生した際に、メーカー対応を受けることができることを意味します。

インターネット通販で購入する場合でも、必ずハーマンミラーの公式サイトまたは正規販売店であることを確認してください。正規販売店であれば、詳細な製品情報、保証条件、アフターサービス内容が明確に記載されています。価格が異常に安い場合は、偽物やリプロダクト品の可能性が高いため、注意が必要です。

その②:設置スペースと搬入経路の事前確認

イームズラウンジチェアは、見た目以上に大きな家具です。購入前に、設置場所に十分なスペースがあるかを確認することが不可欠です。ラウンジチェアとオットマンを並べた場合、背もたれから約150cm以上の奥行きが必要となります。実際に利用するには、さらに手前にも余裕が必要です。

搬入経路の確認も同等に重要です。チェアの横幅は約832mmであるため、通常は横向きにして搬入します。玄関や廊下、階段などのすべての通路が、このチェアを搬入可能な形状であるかを事前に測定し、確認する必要があります。搬入できないために、購入後に返品や設置不可という事態を避けるためにも、この確認は必須です。

その③:長期メンテナンスと座り心地の理解

イームズラウンジチェアは、新品時の座り心地が最良ではありません。新品はレザーとウレタンの張りが強く、使い込むことで初めて最適な座り心地に変化します。最低でも数年の使用を経て、レザーが柔らかくなり、ウレタンが適度に沈み込むことで、本来の座り心地に到達します。

レザー部分は定期的なメンテナンスが必要です。これは高級家具ならではの特性です。ほこりを払う程度の基本的なメンテナンスに加えて、レザーケア製品を使用した定期的な手入れが推奨されます。オイル仕上げのシェル部分については、定期的に木材用オイルでメンテナンスする必要があります。

高額な投資であるため、購入後の相談やトラブル発生時に対応できる販売店から購入することが重要です。プロからのアフターサービスとアドバイスを受けることで、長期間にわたって快適に使用できる環境が実現されます。

まとめ

イームズラウンジチェアの本物と偽物を見分けることは、市場に非正規品が存在するため、購入前に極めて重要なスキルです。ラベルと銘板の確認、外観部分の詳細検査、寸法測定という3つの確認方法を組み合わせることで、正規品であるかどうかを判定できます。

最も確実な方法は、ハーマンミラーの公式サイトに掲載されている正規販売店からの購入です。価格は高額ですが、5年間の保証と正規販売店によるアフターサービスが得られることで、長期的な満足度と安心感が大きく異なります。

設置スペースの確認と搬入経路の事前チェック、購入後の適切なメンテナンスの理解も、購入決定と使用開始前の重要なステップです。イームズラウンジチェアは、正規品を正規販売店から購入し、適切にメンテナンスすることで、世代を超えて愛用できる、本当の意味での投資価値のある家具となります。

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