自分と向き合う、特別な場所。独立を機に手に入れた、世界に一つの猫脚ドレッサー

「これまでは、自分自身のことを見つめる機会って、あまりなかったんです。お化粧や見た目のケアにも、それほど意識を向けてこなくて」

そう語ってくださったのは、30代でご自身の事業を立ち上げる決意をされたRei様。人生の大きな一歩を踏み出すにあたり、彼女の心には新しい想いが芽生えていました。

「独立を機に、もっと自分自身を押し出していこう、と。その決意の象徴として、『自分自身ともっと向き合うための特別な場所が欲しい』と強く思うようになったんです」

それは、ただメイクをするだけの場所ではありません。時には手帳を開いて自らの内なる声に耳を傾け、心を整える。そんな静かで豊かな時間を過ごすための、自分だけの聖域。この想いから、世界に一つだけのドレッサーを探す旅が始まりました。

1. 理想のドレッサーを探していた

Rei様は、ご自身の想いを託せるドレッサーを求め、様々な家具店を巡りました。しかし、心から「これだ」と思えるものには、なかなか出会えません。「イメージにぴったり合うものにはなかなか出会えず、悶々としていました」と、Rei様は当時を振り返ります。

既製品では満たされない、細やかなこだわりや、ご自身のライフスタイルに寄り添う設え。理想と現実のギャップに時間が過ぎていく中、KIJINで家具をオーダーされた別のお客様から、私たちのことを耳にします。想いをカタチにできるオーダーメイドという選択肢に光を見出し、ご相談いただくことになりました。

2. 「想いをカタチに」こだわりを詰め込んだデザイン相談

Rei様の心の中にある想いを、職人の技術と知識で具体的なデザインへと落とし込んでいきます。

お客様（Rei様）のご要望

• 自分自身ともっと向き合う場所が欲しい
• イメージにぴったり合うものがなかったので、創りたい
• 自宅にある猫脚のキャビネットと調和する、バランスの良いデザインにして欲しい

Rei様の想いを受け、私たちはまずご自宅の雰囲気を拝見することから始めました。そこに置かれていた猫脚のキャビネットとクラシックなスツールが、デザインの方向性を照らす光となったのです。その上で、Rei様だけの特別な一品を形にするため、いくつかのご提案をさせていただきました。

KIJINからのご提案

• お部屋の雰囲気に合わせ、英国アンティーク家具で使われるオーク材と同質の国産ナラ材と、深みのあるアンティーク塗装をご提案。
• 優雅な佇まいを演出するため、職人が一から手掛けるオリジナルの「猫脚」の製作をご提案。
• 全体的に丸みを持たせた曲線的なデザインで、柔らかく品のある佇まいにすることをご提案。
• 「自分と向き合う場所」の象徴として、最も向き合う鏡にご自身のお名前を刻むことをご提案。

3. 職人技が光る、ディテールへのこだわり

Rei様の想いを実現するため、細部にまで職人の技と心を込めて製作しました。完成したドレッサーには、「優しく自分と向き合う時間」を演出するためのこだわりが詰まっています。

優しい時間の象徴、丸みのある天板

天板の角はあえて直角にせず、丸み（R）を持たせて仕上げました。ご自身と向き合う時間が、より優しく穏やかなものになるように、という願いを込めたデザインです。

手仕事で生み出す流麗な曲線美、猫脚

ドレッサーの印象を決定づける猫脚。職人の指先が、硬い木材に命を吹き込んでいく。機械では決して生み出せない、温もりある滑らかな曲線が、一本、また一本と姿を現します。エレガントな佇まいは、この手仕事から生まれました。

統一感を生むディテール

引き出しの下に設けた「幕板」にも緩やかな曲線を加え、全体のデザインに統一感を。取手には、アンティーク調でどこか花柄を思わせるデザインのものを採用し、クラシックな雰囲気を一層引き立てています。

木材のぬくもりを感じる塗装

「せっかくなら、木のぬくもりも感じられるようにしたい」というRei様の想いを反映し、塗装は木目が美しく浮かび上がるように仕上げました。アンティーク調の落ち着いた色味の中に、ナラ材ならではの温かみが感じられます。

使う人に寄り添う設計

鏡の高さは、Rei様がお持ちのスツールに座った際の目線の高さを計測し、最も美しく映る位置に設計しました。毎日使うものだからこそ、使う人に完璧にフィットさせる。これもオーダーメイドならではの心遣いです。

4. 世界に一つだけの証、「麗」の一文字

このドレッサーがRei様にとって唯一無二の存在であることを象徴するのが、鏡に刻まれた一つの文字です。

鏡の右下には、Rei様のお名前である「麗」という文字を、焼き入れてお入れしました。

毎朝、鏡に向かうたびに目に入る、ご自身の名前。それは、Rei様が掲げた「自分と向き合う場所」というコンセプトを究極の形で表現した、世界に一つだけの証となりました。

5. 「新しい家族が増えたよう」納品とこれから始まる新しい毎日

完成したドレッサーをお届けした日、Rei様から感動の言葉をいただきました。

「イメージにぴったりで、一つひとつにすごいこだわりを持って作られているのが感じられて本当に嬉しかったです。」

そして、こう続けてくださいました。

「これから毎日一緒に暮らす家族のような感じで、一緒に過ごしていきたいです。」

単なる「家具」ではなく、日々の暮らしに寄り添う、かけがえのない存在へ。その瞬間に立ち会えたことは、私たち作り手にとっても最高の喜びです。

Rei様は今日もこのドレッサーでお化粧をして、自信を持って大好きなお仕事をされています。

今回の制作品スペック

最後に

あなたの想いを、世界に一つだけの家具にしてみませんか？ KIJINでは、お客様一人ひとりのライフスタイルやこだわりに寄り添い、長く愛せるオーダーメイド家具をお作りしています。イメージが漠然としていても構いません。

まずはお気軽にご相談ください。

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