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富山県の製薬会社、前田薬品工業様が有する、

創業者である現社長の御祖父様の旧邸宅が

火事で全焼した後に、故人の強い想いで建立したお茶室「松涛庵」

 

かつて多くの人々が交流したこの空間に、

再び息吹を吹き込みたい。

 

 

そんな空間にご提案したコンセプトは、

【見立て-mitate-

見立てとは、「何かを想像させる」という、
日本人特有の想像力を活かす感性が現れた、
茶道においても使われる表現方法です。
実は「松涛」という言葉自体も、
『松の木の葉が風に吹かれる音が、波の音のようだ』
という意味であり、耳を使った見立て、です。

今回は「見立て」をコンセプトに、空間の家具を設えました。

 

「センターテーブル」

テーマ=地球のジオラマ。

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人が集う中心になる、この空間の象徴となるセンターテーブルには、

4.6mの巨大なトチの一枚板を、敢えて荒々しい耳の部分が

お腹合わせになるように配置し、その間に半透明のエポキシ樹脂を大量に流し込みました。

 

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美しく映えるトチの杢の大地に、

荒々しい木の耳の岸壁、

未知なるエポキシの海。

 

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地球そのものを見立てたテーブルに致しました。

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「座椅子」

テーマ=山脈

 

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センターテーブルとセットにする座椅子にも、

富山らしい見立てを。

 

無垢の木で削り出した座椅子には、あらゆる箇所に

ゆるやかに角度を入れることで、山を連想される形に。

 

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それが連なり並ぶことで、

富山の象徴「立山連峰」を見立てました。

 

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「御膳」

テーマ=川

 

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縁側で並んで飲食ができるように、

こちらは同じく無垢の一枚板を使いながらも、

テーブルとは違う見立てを。

 

美しく木目が流れる幅2.6mのクリの一枚板を、

四分割して、それぞれ単独でも使える御膳テーブルに。

繋げることで、美しく流れる木目が川のように。

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この空間に収まることで、これらの見立て家具がようやく完成しました。

 

この空間でこれから、

手打ちのお蕎麦やこだわりの日本茶のお点前、

時には板前さんがこちらで目の前を料理してくれたり、

時には大切な仲間との飲みの会場になったり。

 

様々な人たちが様々な想いで、

素敵な時間を過ごして行ってくれることになります。

 

前田社長にも大変喜んで頂き、

「これから色んな人たちと大切に過ごします」と言って頂き。

「これから頑張らなきゃね」ニンマリしながら仰られた、これからこの空間で

お蕎麦を提供される、前田社長のお父様の表情とお言葉も。

 

これから楽しみな空間が完成しました。

 

このようにご相談しながら、オーダーメイドで様々な家具・空間づくりを行っております。

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